外壁の素材については様々な商品が色々と出ておりますが一般的によく使われているのが
・サイディング
・モルタル
・ALC
・タイル
ではないでしょうか。ご自分のお宅の材質が一体何かご存じでしょうか?
材質によっては塗替えの必要性が変わってくるものもあるので、
参考までに順に塗装の必要性についてお話します。
✅サイディングについて
柄や模様などが最初から施されたパネル状の板材。これにもいくつか種類があって
・窯業系 セメント質、繊維質のよりつくられたもので最も多いのがこれ。
・金属系 ガルバニウム、アルミ、ステンレスなどの鋼板が使われているもの。
・ほかにも木質系、樹脂系などもありますが一般的にはあまり使われておりませんので今回は触れないでおきます。
この中で外壁塗装を特に必要とするのが窯業系のものです。
セメント質が入っているために耐震性、耐火性がありますが吸水性もあるために防水性能を維持するために塗装が必要となります。
またサイディングは部材同士のつなぎ面からの雨水の進入を防ぐためにシール処理が行われており、
そのシール部分の劣化、サイディング自体の反り、表面のチョーキング等の症状が現れたら
防水効果が薄くなっているサインなので再塗装が必要です。
金属系はメンテナンスフリーと言われ窯業系に比べ吸水性がない為に塗装の必要性が低い材質ではありますが、素材を保護する為に表面に塗装を施してある物も多く、経年劣化により、表面の塗装面が劣化し白っぽく変色する状態(チョーキング)が起きたり、錆(素材そのものの錆よりも、もらい錆によるものが多い)も生じたりしますので美観の回復の為にも再塗装をお勧めします。
窯業系 → 防水性の回復、保護
金属系 → 素材保護、美観回復
✅モルタルについて
モルタル(セメントを基調とした材料)を下地に塗ったもので仕上げの種類はリシン、スタッコ、吹付タイル(タイルとは言っても陶器の類のものではなくタイルガンと言う器具で吹き付けるためにこう呼びます)やジョリパット等があります。
サイディングと違ってつなぎ目が無くシール部分が無い為にシール劣化を気にする必要はありませんが、ひび割れ(クラック)や汚れが目立ちやすい。
やはりセメントを基調とした材料の為、吸水性があるので表面の保護の為に塗装が必要となります。
クラック部分を放っておくと、だんだんと大きく(酷く)なって来るため、クラックが現れたら早めに塗装をお勧めします。
小さい部分であれば塗装の際の下地材をクラック部分に擦り込む事で対応できますが、大きくなると
周りをカットして補修材を埋めて、表面の凹凸を復元してと工程が増え費用が嵩みますし、
「補修しました感」が出る場合が多く、見た目にもあまり良くありません。
また表面がザラザラした仕上げが多く、汚れが目立ちやすいので美観の為にも定期的な再塗装をお勧めします。
✅ALCについて
「軽量気泡コンクリート」と言われ、セメントに発泡材等を混ぜて作られたコンクリート建材。
水に浮くほど軽いものですが耐火性、耐震性等様々な性能を持った外壁材です。
吸水性のあるセメントに加え「気泡」が多くあるので防水性を持たすために表面への塗装が必要です。
表面から水が染み込むと中に入っている鉄筋の錆の原因となり強度が失われて行きます。
また表面の強度が高くない材質の為に欠けが生じやすく、欠けた部分には保護膜である塗装面が無くなる為に水が染み込みやすくなります。
小さな欠けは塗装工事の際の補修で対応できますが、大きくなるとモルタル同様補修工事が必要となりますので、やはり早めの対策をお勧めします。
✅タイルについて
お家全体にタイルを使う場合は少ないとは思いますが、玄関周りだけとか一部に使っておられるお家は多いと思います。
タイル自体の劣化はあまりありませんが、目地や下地などは劣化するのでメンテナンスは必要です。
見た目にはどうもなくても、実は下地が剝がれていたりすると落下して危険な場合もありますので、
ある程度築後の年数が経ったお家では専門家の調査をお勧めします。
また塗装という観点ではタイルに塗料を塗ることは風合いを損ねたりもしますのであまりしませんが、
美観を保つ為や撥水性を持たすためにクリア塗装をされる方も多いのです。
クリア塗装は目地にも塗りますので目地の保護にもなります。(目地が劣化している場合は目地補修を先に行います)
最近ではガラスコーティング塗装も人気が高くクリア塗装のように塗られる方も多くいらっしゃいます。
以上よく使用される外壁材についての再塗装の必要について書いてみました(^^)
いずれの場合も、立地条件や日照条件等によって差はありますが、表面の劣化が雨水を進入させる原因になりますので築10年以上建っているお家は、一度外壁の塗替えを検討される事をお勧めします。