今回は塗料の中でもちょっと”特殊な機能”を持ったものについてお話しします(^^)
塗料を塗る目的のメインは、表面の保護や美観を保つ事ですが、実はその他にも様々な機能を持った塗料も多いのです。
例えば、汚れが付きにくい、暑さを防ぐ、カビが生えにくくなる、火に強い、防水性があるなど、
まだまだ他にも色々な機能を持った塗料があります。
その中でも特に外壁塗装によく使わるものについていくつかお話します。
1⃣汚れについて
良く耳にするのが『光触媒』。
これは塗料に含まれる成分が太陽光に反応して汚れを分解し、雨が降ると流れて行き汚れが付きにくいというものなのです。
耐久性で言うとフッ素塗料と同じ程度(15年~20年)と言われ”高耐久の商品”なのです。
ただ、単価が高く、全ての汚れに効果がある訳では無い、光の当たりにくい場所には不向き等のデメリットもあります。
2⃣遮熱・断熱塗料について
まず遮熱と断熱の違いを簡単に説明しますね(^^)
『遮熱』は屋根や外壁から入ってくる太陽光の暑さを跳ね返して室内に入って来ないようにする事です。
『断熱』は熱を伝わりにくくして室内外の温度を逃がさないようにする事です。
もちろん両方の機能を同時に謳ったものもあります。
遮熱塗料に関していえば「冬場は太陽の熱が入って来なくなるので遮熱すると逆に寒くなるんじゃないの?」と言われたりします。その通りです!
例えば冬場で天気のいい日に太陽に当たっても、夏場程のジリジリ感を感じなくないですか?
これは太陽の入射角によるものなので、お家に対しても影響する熱量が冬場は少ないのです。
もっと言うと冬場は遮熱塗料はあまり本来の効果を発揮しないと言う事なのです😢
一方、断熱塗料は夏冬共に室内の温度を逃がしにくいので通年効果が期待できます😊
断熱塗料の中にはその性能からロケットにも使われるような物もあるので、室外だけではなく”室内”に塗られる方もいらっしゃいます(^^)
ただ、『遮熱塗料や断熱塗料を塗ったらエアコンを使わなくて良くなる』と極端な効果を期待される方がいらっしゃいますが、5度も10度も室内の温度が極端に変わる訳ではありません。
なぜなら、熱の進入等は屋根・壁だけではなく、窓や玄関等からも多いからなのです。
私が実際にテスト塗装したプレハブ内では、最大で10度以上も室内の温度が変わった例もありましたが、これは窓も全く無い倉庫なので通常のお家とは条件が異なるからです。
しかし室内の温度自体が1度でも変われば、エアコンの設定温度を変える事が出来るため、省エネにつながります。『えっっっっ!?たーった1度だけ??』と思う方もいらっしゃると思いますが、エアコンの設定温度を変える時って2度も3度も急に変えたりしなくないですか?1度変えるだけでも部屋の快適さは全然違いますよね(^^♪
1度でも十分な効果があるのです。
また遮熱塗料を塗ることで表面の温度が上がりにくくなりますので、素材の温度変化による収縮を通常よりも抑える事が出来るために長持ちする事も期待できます。
3⃣ガラスコーティングについて
これはジャンル的には無機塗料に含まれる塗料ですが着色を目的とはしておりません。
なので”クリア塗装”のようなものになります。
外壁材、もしくは塗膜を無機物であるガラス質で外壁材・塗膜を覆い耐久性を保つ塗料です。
有機物とは違うので耐久性的にはフッ素以上とも言われております(^^)
ガラスコーティング自体は身近にも様々なところで使われているのはご存じかと思います。
汚れや傷がつきにくいことから、私含め家族全員のスマホの画面に塗布しておりますが、大変重宝しております(^^)
それを外壁・屋根の塗装用にしたものなので、効果は比較的わかり安いように思います。
しかし、メーカーの違うものの塗料の上にガラスコーティングを塗った場合に、もし不具合が生じても
対応してもらえなかったり、失敗した時も強度が高いので剝がす事自体すごく大変なのでその分費用が嵩むというようなデメリットもあるのです。
まとめ
今回取り上げたのは一部の比較的よく使用される機能性塗料についてお話しましたが、
これ以外にも防水性、耐火性、防カビ、防音等他にも様々な塗料がありますの。
必要に応じた塗料をお考え頂くことをお勧め致します(^^)
ただ今回お話した「光触媒」「遮熱、断熱塗料」「ガラスコーティング」は、
皆様が興味を持ちやすい人気が有る分野なので大手有名メーカーだけでは無く、ベンチャー企業のようなメーカーの参入も多くあります。
また、どれも決して安いものではありませんので外壁屋根塗装の場合失敗したからと言ってそう簡単にやり直せるものでもありませんので、ご使用に当たっては十分にご検討される事をお勧めします(^^)