屋根塗装についてのお話

今回は屋根塗装についての色々をお話したいと思いますのでお付き合いください(^^)

Q.なぜ外壁と屋根塗装を同時にした方がお得なの?

一般的に外壁塗装には足場が必要となり、足場設置には10万~20万円程の費用がかかります。
もちろん屋根塗装の際にも足場は必要となります。
中には『屋根しか塗らないから簡単な足場で良い』と言われる事もありますが、そう簡略化出来るものでもなく、例え簡略化したところで大して金額に差はでないのです。
なので、どうせ家の塗装工事をするなら外壁塗装と屋根塗装とを同時にされる方がお得になるのです!

Q屋根の塗替え時期は外壁と同じでいいの?

外壁の塗替えが10年~15年を目途にと言われておりますが、これも実際に外壁に見てもわかるような
不具合、劣化、汚れ等が無いと中々工事をしようとは思わないと思います。
結構な費用が掛かる工事になりますしね…

ただ屋根は外壁と違ってほとんど見る機会が無い場所です。
また外壁の場合は立地条件や向き・面によって日光(紫外線)の当たり具合であったり、雨風に晒される状況だったりが異なりますが、屋根の場合はほとんど全面に日光・雨風の影響を受けます。
なので外壁よりも劣化しやすいのはお分かりかと思います。

我々が工事する際にも、外壁はさほど劣化して無いように見えても屋根に上がってみると
あちこち割れていたり劣化していたりする場合が多いのです。
その割れたり劣化した部分から雨漏りの原因となったりすることが多いですね。
目に見えない分あまり意識しないのが当然だとは思いますが、大切なお家を守る為には定期的な工事若しくは点検をお勧めいたします

屋根の種類について

まず一般的に広く使われているスレート
これはコロニアルともカラーベストとも言われたりしますがどれも同じものです。
一般名称と商品名とが混在しているために違うように聞こえますが総称で言うとスレートです。
これはセメントを基調とした材質の為に基本的に吸水性があるために表面の保護の為に塗装が必要となります。

次に瓦系
大きく言うと和瓦と洋瓦。違いは単純に見た目です。
カラフルなのが洋瓦。グレー系なのが和瓦といったところでしょうか。
ただ瓦には粘土瓦とセメント瓦があり、粘土瓦には基本塗装は必要ありません。メンテナンスが要らない屋根材と言われたりしますが、塗装は必要なくても割れたり下に敷いてある防水シート等のメンテナンスは必要です。また年月による劣化もありますので、専用の特殊な塗料で塗ることもあります。
セメント瓦はスレート同様、材質にセメントを使っているために表面保護の為に塗装が必要です。

次にガルバニウム鋼板
金属系で軽量な為に人気もある材質です。
 ※ただ屋根材の場合金属系であるために熱を伝えやすく夏場に室内温度が高くなったりします。
耐久性も高く錆びにくいのも特徴ですが、表面に塗装を施してあるものが多い為にメンテナンスに塗装は必要となります。
ただアルミを含んだ材質で塗料が付着しにくい為に下地処理、及び材料の選定を間違わないようにしなければなりません。
通常のスレートやセメント瓦に塗るのと同様の工程、材料ではダメだと思っておいて下さい。

次にアスファルトシングル
これは見た目にはスレートと似ているので区別しにくいのですがスレートより石粒が付いている分ザラザラしている屋根材です。
名前にもある通りアスファルトを使用しており石粒が付いている為にこれが年月が経つとパラパラと落ちてきたりします。
石粒が落ちると、もちろん表面がむき出しになる為に劣化しやすくなります。
石粒の落下を防止する為にも塗装をお勧めします。
ただアスファルトが私用されている材質の為に水性塗料を使うのが基本です。油性ですと材質が溶ける恐れがあります。

屋根の材料選定について

広く使われるのはシリコン系だと思います。
ただ外壁と同じような耐久年数のものを同時に施工した場合には、屋根の方が先に劣化してくることはご理解しておいて下さい。

例えばどちらも10年~15年耐久と言われるシリコン系の商品の場合、外壁は15年もったが屋根は10年しかもたない場合もあります。
そこで屋根だけ外壁よりも高耐久(フッ素、無機系等)のものをご使用になる方もいらっしゃいます。
屋根塗装の場合は暑さ対策で遮熱塗料も選択肢の一つになりますね。

また屋根塗装の際にスレートやアスファルトシングルの塗装の際に、”縁切り”若しくは”タスペーサー”の設置が必要であることを覚えておいて下さい。
これは屋根材どうしの密着を防いで通気性(通水性)を保つためのものです。
直観的には完全に屋根を塗装で隙間なく覆う方が雨漏りしないようにも思いますが、やはり完全に水の進入路を塞ぐことは難しく中に溜まった湿気も逃がす必要があります。
そのために縁切り、若しくはタスペーサーの必要があるのです。

塗装できない屋根があるので注意!

最後に実は塗れない屋根(屋根材)が有ることをお伝えしておきます。
2000年前後に製造された商品が多いのですが、”ノンアスベスト切り替え時期のもの”です。

各メーカーがノンアスベスト商品を出してきたのですが、ノンアスベストにしたが為に強度が弱くなり、劣化、剥がれ、捲れ等の不具合が特段に出てしまうものがあります。
これらは塗装したところで材質自体に問題があるために塗れない(塗っても意味が無い)ものとなります。
これらの商品を使われている場合には屋根自体を噴き替える若しくはカバー工法等で上から新たな屋根材を置くような対応の方がお勧めかと思います。

屋根塗装をする際、美観ももちろん大事ですが、外壁塗装以上に機能性重視の方がよろしいかと思います。屋根の材質・使用材料等を業者の方らかきちんと説明を受けて工事される事をお勧めします。